認知症とは ~認知症の入り口物忘れ~

現在の日本で、認知症は 65歳以上の人で、7人に1人が発症しており、予備軍を入れると4人に1人いると言われています。
認知症とは、加齢や他の疾病の影響などで脳の細胞が死んだり、働きが悪くなることで、その人が普段の生活の中で支障が出て来る状態です。
物忘れは、年齢と共に発生するもので、この老化によるもの忘れと認知症は違う物なのですが、混同される方も多いのも事実です。
過去に体験した内容の一部分を忘れているが、ヒントがあれば思い出すことができるのが「物忘れ」で、体験したこと自体を忘れてしまうとか、現在進行形でおこなっている動作の目的そのものを思い出せなくなってしまうのが「認知症」の予兆であるとされます。
ただ、年を取ったら誰でも物忘れがひどくなるものだとほおって置くと、本当に認知症になってしまうと警鐘が鳴らされています。
認知症の発端は、物忘れであるということもあるのです。
認知症予防

認知症には、その原因となる病態から名前が付けられており、半数がアルツハイマー型認知症、次がレビー小体型認知症(20%)、血管性認知症(15%)があり、この3つで85%を占めることから三大認知症と言われています。
認知症の大きな割合を占めるアルツハイマー型認知症は、診断後は投薬、受診などで治療が繰り返されますが、進行を遅らせる程度で改善は難しいと言われています。
しかし、この認知症の入り口で、予防や対処が出来れば劇的に改善するとも言われています。
それは、脳の血流アップ。
特に前頭葉の血流をアップすることが出来れば、劇的に改善することがあるそうです。
このことに注目して、認知症予防・進行の遅滞を図る方法やトレーニングなどが開発され、採用されています。
その1つに、TV番組でも紹介され、いま注目を浴びている「オーガニックブレンドアロマ」(認知症予防アロマ)があります。
これは、大学の研究者による認知症の発症に嗅覚の働きが深く関わっていることの発見で明らかにされて、嗅神経を刺激することで前頭葉の血流が増えるという物でした。
アルツハイマー型認知症の初期症状として、物忘れより先に現れるのが嗅覚の障害で、もの忘れの症状が始まる前に嗅覚に刺激を与えることで、認知症を予防できる可能性があるといわれているのです。(参考論文:鳥取大学医学部「アルツハイマー病患者に対する アロマセラピーの有用性」)
認知症予防効果が見込めるアロマオイル

人の活動時間帯に合わせて、午前中には交感神経を活発化させる効果のあるアロマを、就寝前には逆に交感神経を鎮静させ、副交感神経を活性化させるアロマを用いると効果的と考えられます。
午前中、起床から2時間程度の間はローズマリーとレモンの配合アロマオイルが推奨されます。
ローズマリー:記憶力を高めたり集中力を上げたりする効果があります。ハーブとして料理にも利用されます
レモン:さっぱりとした爽やかな香りが特徴。気分をリフレッシュさせたり、高めてくれる効果があります。
夜、就寝前から2時間程度の間はラベンダーとオレンジの配合アロマオイルが推奨されます。
ラベンダー:心を穏やかにして、リラックスさせてくれる効果をもち、安眠効果があることで知られます。
オレンジ:甘い香りが緊張感を和らげてくれる効果があります。
アロマに詳しい方はご自分で、アロマオイルを選び調合も可能でしょうが、アロマショップで相談すれば、調合してもらえますし、この「オーガニックブレンドアロマ」(認知症予防アロマ)はTVでも紹介されたように、商品としても販売されています。
アロマテラピーを効果的に行うにはディフューサーを使う方法や、アロマペンダントを使う方法があります。
こうした嗅神経を刺激することによって前頭葉の血流をアップさせるということが注目されているのです。
その他の認知症予防

物忘れの最大の原因は、加齢による脳の機能低下で、その先に認知症が控えているわけです。
その予防策として、規則正しい生活や、食生活、適度な運動に加え、脳に刺激を与えたり、活性化をうながす行動が効果的と言われています。
最近は、パズル、計算、暗記、間違い探しなど、脳を使う知的トレーニングも開発されています。
ペーパーだけでなく、スマホやタブレットで取り組めるゲームも多くなりました。
散歩やストレッチなど定番のものの他にほかに、太極拳やヨガ教室、スイミングプールなど趣味と合わせた適度な運動は取り入れましょう。
前述のアロマテラピーのように人間の五感を刺激することも効果的といわれます。
物忘れが少ない県というのがテレビ番組でも紹介されていました。
1位 鹿児島県
2位 山梨県
3位 大分県
4位 宮崎県
5位 埼玉県
この調査の対象となった人たちの生活の中から導き出された共通点は、
年を取っても身だしなみなど自分の容姿に気を使っていること
年齢層の広い人たちと交流していること
が上げられていました。
こうしてみてくると、認知症予防というのはご本人が一人で取り組むというよりは、グループや仲間と一緒に楽しみながら取り組み、ご自身だけでなく、周りのご家族もにも、理解や協力が必要なものだとわかっていただければ幸いです。。